ICL手術を受け、25歳で老眼鏡を使うことにした話
ICLの手術を受けた。軽くここに経過をまとめてみようと思う。
ICLとはこういうやつで、目の中にレンズを入れる手術です
ICLとは|ICL研究会
以下の内容は特に医学的知識のある人によって書かれたものではなく、素人の体験と主観により書かれています。
tl;dr
- 術後の安静期間やレンズへの慣れを考えると、メガネないしコンタクトに満足している人にはおすすめしません
- 可逆性が売りでレンズは取り外せるけれど、もう一度手術は必要なのでそこまで気軽ではなく、矯正後の見え方をよく確認しておいたほうがいいと思います。それができなそうなら辞めたほうがいいと思います
- パソコンのオタクは強めに作るとしんどいかも
- 受けたいと思っているなら早めにやったほうがお得です(特にコンタクトの場合時間的・金銭的コストは早めに回収できそう)
ICLについて質問とかあれば体験した範囲で答えられます。
以降は時系列順の体験談の駄文です。
なぜ受けようと思ったか
小学3年生の頃から近視の傾向が見られ、以降ずっとメガネを掛けて生きてきた(25歳).
なのでメガネは慣れっこではあったのだが、一方で気に食わない点もあり、例えば
- マリンスポーツやウィンタースポーツ、ジェットコースターやVRなどの時に掛けれないまたはゴーグルと干渉する
- たまに太陽がメガネに反射してつらい
- 運動時に動いてつらい
- 視界の端が見えない&眼鏡の内側でも周縁部は若干ゆがみがある(まあ歪み含めて慣れてはいるが)
朝起きてすぐ夢日記書きたいときの時間的ロスがきになる
必要なときにはコンタクトを付けることはできたのだが、これは出し入れに手間がかかったし、外すのが苦手だったし、たまに外れることがありこれもまた気に食わなかった(あと毎日使うには高い)。
そこで、視力を根本的に良くする手段には前々から興味があり、レーシックのことも調べたことはあったが、角膜を削ってしまうというのが不可逆な感じがして見送っていた。しかし、会社でICLという目の中にレンズを埋め込む治療もあることを知り、2,3日調べた後申し込んでみた。(ちなみに、ICL経験していた人が割と信用のおける、人格的にしっかりした人だったので割とすぐ決めたが、これが自分みたいなあまり危険を顧みない人だったらすぐに決めてなかっただろうし、見向きもしなかった可能性もある)
手術まで
病院はいくつか調べてみたが、結局同僚と同じところにした。自由診療の範疇なので、半分ぐらいの病医院は相場とされる辺りの値段に固まってはいるものの、高い側のテールは結構長そうで倍ぐらいの値段取ってそうなところもあった。GoogleMAPの口コミも見てみたが、正直あまりあてになる感じはしなかった。眼科自由診療系といえど単一の手術だけしているところはなく別の治療の患者のコメントが多いのと(まあそれでも参考にはなるが)、待ち時間やらスタッフの態度とか術と関係ない部分の評価が多かったので。結局、知り合いの生の声の方が頼りになるなと思ったのと、執刀数日本No1とかでスキル的にも問題なさそうなことや値段も標準的だったので同じところにした。
年末に申し込み、一度視力や目の各種調査を受け、適性が認められると手術の予約に入る。視力はそこまで良くしなくていいですとは言ったが、今と同じぐらいだからと言われ両目矯正後1.5にしてもらうことに。そんなに今の視力よくなかったと思うが:thinking_face: (この違和感を大切にしていれば…)
モニター(術のデータを学術利用することを許可すること)になって手術データを学術利用することを許可したところ1割ぐらい引かれた、ラッキー。
術は1ヶ月と少し後の2月初め。術の1週間前に目の異常がないかの検査も入る。小さいものもらいができており、治療用の目薬と軟膏をもらった。術までには無事治っていたらしい。
手術当日
12:30に手術と書いてあったからその時間に余裕を持って12時ごろにつくよう出発したら来院時間は11時で移動中に電話がかかってきた。普通に診察券の方には来院時間のみが書いてあった…なぜ承諾証の手術時間の方を見てしまったのか。それでもキャンセルはされなかった。たぶん順番は前後しただろうが。
病院に到着。眼圧や視力などの確認。終わると瞳孔を開く薬を手術までこまめに指してもらう(およそ1時間半)。瞳孔が開いてくるとピントが合いづらくなるし視界全体が眩しくなるのでぼーっとする。術が迫ってくると、瞳孔を開く薬に加えて麻酔や抗菌の点眼。ついに手術室に入り、始まるのかな〜と思いきやまだ点眼しつつおあずけ(およそ30分ぐらい?)。手術室は青白い照明で、真ん中に患者の乗る台があり、隣には人の背丈ほどの大きさのロボットアーム付きのすごそうな機械がある15-20畳ぐらいの空間だった。換気か殺菌のためか空調が相当きいており、同じ服装で暖房の効いた部屋から移ると肌寒い。首から下は毛布みたいなの掛けてくれるので激寒ではなかったが。
目の麻酔が効いてくると、まぶたの内側がじんわりとしびれた感じが出てくる。目は基本閉じているので特にやることはないが、飛蚊症のチリを追いかけていたら目が動いてしまってよくないなと思ったが目を閉じていても見えてしまうものは見えてしまうのでどうしようもなかった(空想に浸って意識をそらした)。
まずは右目から。顔全体を消毒された後、目だけ空いた布状のフェイスガードを付ける。次に上下のまぶたをテープのようなもので固定する。以降目は閉じることはない。まずは10滴/secぐらいの量で紫色の液体を目にたらされながら角膜を洗っていく。結構いきなり始まったのでびっくりし、急に心拍数が上がってくる。角膜に直接触れてはいるのだが、なんかちょっと押されてるな、って感じであまり触られてる感じはない。次にかなり強いライトが照らされ、ライトのうち右の1つを見ていてください、と言われるが、視界が本当に真っ白になっておりどれが右のライトかまったく分からない。その旨伝えるとなんか点眼され、あと網膜が慣れてきたのもあり3つの光源が認識できるようになる。ずっと見ているとライトの部分に残像が残るようになり、目を動かさない限りはそのままなのでずれると自分でそれを認識できる。
で、ライトの方向を向いた辺りから術が始まる。メインの先生が「はじめます」以下5, 6名「よろしくお願いします」(掛け声は厳密は違ったかも)と言って執刀がスタート。本当にこんなシーンあるんだって思った。まあでもなにかに取り掛かるための儀式って大切なのかなと思った。手術自体は眩しすぎて何やってるのかは全然分からないのだが、10秒に1回ぐらいシュワシュワした液体を点眼されながら、角膜をのおそらく片側を切開され、次に10秒ごとに何かをカウントしながら60秒までまた似たようなことをし、最後に少し染みますよと言われメスのようなもので何かを切っているような感じの後、何かを押してるのかもしくはくっつけてるような感じ。実際には染みますよと言われる直前から鈍い痛みがあったので、早く言ってくれよと思ったが、先生的にはそこは傷まない認識だったのかもしれない。ただまあ痛いなと思ったのはこの後半の部分で、痛みの度合いとしては麻酔が効いているので大したことはない。他に手術中に困ったこととしては、目が押されたりするのだがそうすと目線が一時的に向けと言われている方向からずれてしまうので、同じ方向を向くよう努めるのが意外と大変。
終わってみればただの記憶だが、恐怖心はけっこうある、虫歯治療よりは少なくとも大きい。意識がある状態で自分の目にメスが入るというのはどう考えても快適なことではないのだ。鈍い痛みが走り始めてからは特に、こんなの聞いてなかったし、もっとすぐ終わると思ってたし、いつまで続くかもよくわかんないしで疲れてきてもう辞めてほしいな…と心の中では思っていた。あとは、治療を決断したときはあくまで作用と副作用にだけ考えて術のことは一切完治しなかったのだが、なんかこんなとこ切って変な後遺症残ったら相当しんどいな…ということもつい考え出してしまう。これについては術前にもっと聞いておけという話ではある。ただ聞くと余計に恐怖心増すだろうなと思ってあえて訊かなかったのだが。
とまあ不快な感情はあったが、特にこちらにできることはないので、手術中はなるべく呼吸にだけ集中することにした。
右目終わり。まぶたを固定するテープ剥がす方が痛い。手術的には一旦終了した扱いらしく、主治医「終わります」各位「ありがとうございます」の掛け合いがあった(将棋かよ)。
5, 6分して左目の手術が始まる。右目と同様なのだが、対称ではなかったような気がする。右目は目頭側、左目は目尻側を切ったように思えたので。どっちでもいいのかな?
術後
左目は終了間際に主治医がため息をついたように聞こえたのでちょっと心配になったが、まあそんなことより疲労感と終わったときの「お疲れさまでした」を聞いた開放感で割とどうでもよかった。朝ごはんは軽くしか取っておらず、昼は食えなかったので、腹ペコでなにか考える気にもなれなかった。ひとまず目を開いて失明していないことに安堵し、保護用眼鏡をかけ、部屋から壁に手をつたいながら出る。最低限必要なときに目は開くが、まだ異物感というか角膜を切った感じがあるので、あまりまばたきはしたくなく、必要なときだけ開く感じ。
終わると、手術室前の椅子で2時間安静にするよう言われる。2時間も?おなか空いたのに?暇すぎると思ったが、まあしょうがなない。基本目は閉じるよう言われたので、入眠時の何もしない時間がひたすら続く感じ。手術のことを思い出し、後で文章にすべく一通り振り返って、なお時間があったので好きなゲームをBGMとともに脳内で再生したり(これは意外と難しい)、最近気になっている車のことを考えたりしていた。あと自分の次に手術を受けた中年の女性がが泣き終わってべそをかきながら手術室から出てきた。まあ泣く人はいるよね。
2時間経過後、経過観察。特に問題なし。すぐ終わる。手術のこと聞きたかったが、疲れてたしこれからも会うので後回し。
一駅先のホテルまで歩く。スマホの電池が切れていてうーん当てられるかなと思ったが、記憶の地図を頼りにすんなり見つかった。まだ視力はだいぶ悪く、夜でライトが多いのもありぼやけてちらつく感じ。若干貧血感があったので、コンビニで肉中心の食べ物を買って、食べて、目薬点して、薬飲んで、2時間ぐらい音楽聞いた(もっと聞いてようかと思ったがヘッドホンの電池が切れ、PCに優先で繋げば聞けるのだがPC出す元気もなかったのでやめ)。ふと興味が湧きどうなってんのかな?と思って目を覗いてみる。切った側特に左目はこの世の終わりみたいな充血をしている。別にぐちゃぐちゃになったりはしていないが、相当に気味は悪い。せっかく東京来たし友達と飯でもいこうとのんきに考えていたので、やめといてよかったと思う。
眼帯をテープで顔に付けてベッドに入る。
早めに休んだほうがいいかなと思ってベッドに入ったものの全然寝付けない。まあこんな日はそうだよな、と思いつつ、とりあえずじっとしてることにする。目覚ましで9時半に目覚める。とりあえず失明はしていない(それはそう)。視力も幾分よくなっているし、じんわりした痛みやまばたきへの恐怖みたいなのもほとんど消えている。左目の充血はあまりよくなっていない。11時に病院へ行き、予後の確認。角膜に傷が残っており、追加の目薬を渡される。ただ概ね順調らしい。今の所1m以内より3, 4mのもののほうが見やすい。ディスプレイはあまり読みやすくない。
4日後。家に戻って、パソコン作業開始。映像鑑賞には困らない感じだったが、文字がとにかく読みづらい。今までの明るさとサイズだとダークモードにしていたのもありソースコードが特に判読しづらい。まあ一字一句読めてなくとも変数名の区別ができればいいので、どうにかなるといえばなる。かなり頻繁に目が疲れるので、30分に一度ほどの頻度でしばらく目を閉じたり遠くを見たりする。ある程度連続して目を使うと耳鳴りとこめかみ付近の筋肉の露骨な緊張を感じるので、あまり長い時間集中できる感じではない。遠くの景色は明らかに鮮やかになっており、それ自体はいいことだと思うけれど、やはり今までと同じ視力というのは無理がないですかね?
目が駄目なら使うは耳かなということで、ピアノを引いたり音感トレーニングをしたりする(~1週間ほど)。これはこれで面白い。
1週間後また予後の確認。とにかく目が疲れるし見づらいと文句?を伝える。うーん慣れるものなので…とのこと。一応ビタミンB製剤をもらう。これでようやく保護メガネと眼帯をしなくてよくなるし、風呂にも入れるように。うれし〜。不快感のうちこめかみがじんわり緊張するのは保護メガネのせいかなとも思っていたが、外しても同じだった(トホホ)
およそ2週間。一応、ディスプレイの文字にもピントが合うことが多くなったが、片目ずつ試してみると右目だけピントがあっており、左目はもう少し遠くに焦点があるようだった。利き目は左目なのでこれは困る………。右目を隠して、左目を手前に置いた指にピントを合わせると後ろのディスプレイのピントも合ってくるような感じで、なぜか?自律的に合わせてくれない。
試しに+1.0の老眼鏡を買ってみた。こちらのほうが明らかにディスプレイは見やすい。まあでもこれに慣れると裸眼に一生慣れないなと思い使わないことにする。
家にいてもやることが限られるので、休みの日は外に出ることに。車の運転や山登りとかでも目は疲れるには疲れるのだが、やはり本やディスプレイを見たときのようなムカムカ感はあまり感じない。
3週間。とりあえず、両目を開ければピントが合わないことはなくなった。疲れも軽減はされてきたが、意識しないのは難しい程度。右目の充血は完全に消えたが、左目はまだはっきりと残っている。まあこれは人と会わなければなんともない(まあ人とは会っているが、邪気眼っぽくてややかっこいいと思える程度のほどよいグロテスクさになり、話の種にもなる)。
4週間。もう一度検診。目の疲れと、左右で視力が明らかに違うように思えることを改めて訴えるも、視力は同じだし、慣れるまではもう少し時間がかかりますと言われたが、さすがにこれ以上待てないので、この上にメガネ(つまり老眼鏡)を掛けるのはどうですかねと尋ねる。目に異常はない、慣れの問題なのでその必要はないと言われるも、実際今生活に支障が出ており老眼鏡を掛けたほうが見え方は明らかに楽ですと伝えると、まあそれなら任せます(しぶしぶ)という感じだった。利き目かどうかで見え方は違うので、視力は一緒ですとのことだったけど、さすがに左が遠く、右が近くが見やすいのでほんまか?と思う。まあ別の所で診断してもらえば分かるしなと思いこれ以上追及しない。
この後割とすぐ近くの病院に行き視力を測りメガネを作るかどうか相談。かなり遠くに合わせてあるので近くを見るのは慣れが必要だが、慣れることはたぶん可能で、あまりに大変なら作ってもいいかもしれません、ぐらいの回答だった。
大変と思っていたので、メガネ用の診断書(処方箋?)を出してもらう。45-90cm辺りが見やすいようにしてもらったが、遠くも生活の上では十分見えるぐらい。たぶん視力0.7ぐらいは出てると思う。
眼鏡屋にフレームと診断書を提出し、1週間弱で完成。非常に見やすい!以来家では常に着用することに。
逆に外すとディスプレイはさらに見づらくなってしまった…。25歳にして老眼鏡のお世話になる人間の完成です。
とはいえ、メガネを掛けて前と同じ見え方なら損はしていないし、屋内では特に掛けたくないと思うことはないので、まあこういう生活もありかなと。 外せば景色は綺麗に見えるし。
裸眼で仕事ができるよう視力を決めていたとすると、今ほどは景色も鮮やかに見えなかったかもしれない。まあそれでも全場面に対応できる視力にしてくれた方が良かったが…。
感想
今まで脳と神経以外の部分は意識と外界を接続するためのインターフェースとしか思っていなくて、腕とかも便利になるなら取り外しても全然いいなと思っていたが、今では認識が変わり、体は存在を構成するものだし、必要に駆られる前から創造的な手術で人体をうかつに変更したりすることに若干違和感を抱くようになった。
2020年ごろに行った場所
ある程度時間を使ったものついてはなるべく記録を残すシリーズ3
こ…去年はコロナで大変でしたね。高校1年生以来の、8年ぶりに海外に一度も行かない年だった。
本当は誰と行ったか書ける範囲で書きたいが、まあこんなご時世でとばっちりが行くのもいけないので隠しておこう。
Q: なんでこんなの書いてるの?
A: 前競プロ(特にICPC)関係で海外よく行ってたけど、今振り返ってみるとなかなかエピソードの詳細などは思い出せないことが多くかなりもったいないので、行った場所の感想を少しでも写真とともに残しておこうという目的
あと、目の手術を受けホテルに籠もってたときやることがなさすぎたので書いた草稿をせっかくなので清書してる
白馬 (1月)
長野駅まで新幹線で、長野からは4人ぐらいでタクシー。結構このシーズンは雪の状況が厳しくて、八方尾根は下の方全部滑れないような状態だったので、岩岳と栂池に行った。
どっちも雪不足でフルオープンとはいかなかったし、ところどころガリガリしていてスキー場としては微妙だったが、かなり上手い人がいて滑り方を教えてもらいつつ滑れて最高だった。個人的にはスキーってマリンスポーツ同様(こんなことを言うとマリンスポーツのことも舐めているのがバレバレだが)スポーツというよりレクリエーションとしてやっていたので、年間数ヶ月スキー場にいます、みたいな人見るとヒエッ…となってしまった。(実際びっくりするほど上手い)
宿でやった知育パズルが楽しかった。あとサウナ入ってガンギマリしていたらちょっとびっくりされた。
よくあるスキー場の写真。
京都 (2月)
コロナで京都が空いているらしい、ということを聞いて2日で3人集めて1泊2日で行ってきた。京都は6年ぶり3度目とかなので、新鮮でも見慣れたわけでも懐かしいわけでもない、中間的な感じ。(この情報いる?)
1日目は主に東側を歩いた。銀閣寺、八坂神社、清水寺など。前京都来たときもだいぶ慌ただしかったので、割とメジャーなところもあまり行ったことなかった。あと人少ないからこそ普段混んでるとこ行こうかなという気持ちもあった。
あとは「かんたんのゆめ」てサークルが東方京都聖地巡礼のマップをどっかで公開していたのでそれを見ながら歩いたりもしていた。(が、今確認してみたらもう消えてるっぽい、そもそも新装版が売りに出てるのに旧版のgoogle mapが公開されてるのが謎だったんだよな)
まあ京都だと割といくらでもルーツがあるので全部はとても行けなかったが…住んでたら毎週(毎日)行けるので楽しそう。
)
2日目は鞍馬寺と貴船神社に行ってきた。これもまあオタクと言えばオタクだが、天狗とか玉依姫命(初代天皇の母)に係る場所はかなり多いのでまあ。いいエクササイズになる程度の山登りだった。
鞍馬寺の地下に大量の灯籠が吊るされた神秘的な雰囲気のお堂があるんだけど、撮影禁止なので撮れなかった。悲しい。お寺ってどちらかというと地味な場所のイメージあるけど、たまにアトラクション性があったり(善光寺)、こういうアート性のあるところもある。
1泊2日だけだったので、3度目もまた急ぎ足で去ることになってしまった。もしかしたら京都には好かれておらず不思議な力で遠ざけられているのかもしれない。
白馬(2月)
何故か1シーズンで2回も白馬で行くことに。独立したメンバーで、こっちは自分が割と主催で白馬行こうと言ったら、その後に↑のが白馬に決まったという経緯。
間に雪が結構降ったときがあり、1月の頃よりはだいぶ八方尾根の滑走エリアも広がっててハッピー。下まで滑れるとなるとかなりコースとしても長いので、体力のほうがネックになり生まれたての子鹿みたいになってしまう(立つことがやっと、の意味)。
この時ポーカーに熱心だったので夜持ち込んだポーカーセットで遊んでいた。まあ泊まりで夜やることは今も昔も変わらん感。
道東(2月)
高校の3人。この頃はまだコロナに危機感持ってる人はほとんどいなかった記憶。まだ観光地も賑わっていた。
釧路に到着し、初日は釧路湿原のガイド付きツアー。タンチョウ見たり、カヌーで湿原の凍ってない川を下ったり。タンチョウは昔いなくなりそうで保護してたけど今は増えまくってあんまり希少感はなかった。実際移動中に電車にぶつかって電車が停まってしまう程度にはいるっぽい。カヌーではエゾシカくんがたくさん見れた。こっちに必ずケツ向けてくる無礼なやつ(え?)
川湯温泉まで電車で行き、宿に泊まる。
枕が小さすぎる
2日目は摩周湖周りをスノーシューで歩いた。要するにかんじきなのだが、初めて使う身としては結構歩くだけで楽しい。 摩周湖と樹氷
硫黄自体はこんなに噴出してええんか?というレベル。
観光バスを使い知床へ。
翌日。流氷ウォークと、知床五湖の散策。
小さい流氷の上は歩くと傾くし、動くと流氷が逆に動こうとするしで、物理的センスが試される。 帰り道でだんだん氷が引いてきて、明らかにスパースとなり陸に上がるまでジャンプして渡るミニゲームの盤面みたいになった。(実際はジャンプするのは危ないので素直に海に降りて歩いて帰る)
知床五湖は、かなりきれいな湖らしいが、冬行っても湖の綺麗さはわからず、ちょっと損した感じ。いや葉の落ちた木と針葉樹見て楽しめる木マニアにはうれしいのかもしれない。あとは雪上の動物の足跡見つけるとか。
次の日、網走に向かう。港付近を歩いて、砕氷船に乗ってみた。一面氷レベルに寄っていたので、かなり砕いている感がありときおり乗り上げるように揺れる。
最後の日。 わかさぎを釣り、監獄を見学する。
ワカサギ釣りは本当に釣りと呼ぶのが不相応なレベルで初心者でも釣れまくる。ただある程度釣れるとそのエリアには少なくなったのかあまり釣れなくなってくるので、そこからが腕の見せ所さんなのかもしれない。ただやはり氷の下が見えず穴掘るのも大変で動けないとなると本当にこちらから取れる行動が少なくアクティビティとしては物足りないかなと思った。
ちなみにフライにしてる間に盛大に油が跳ねて若干やけどした。同じ建物に人いたので大声出して若干気まずい感じになってしまった。
監獄は博物館みたいな感じ。開拓施設も兼ねていたらしい。ちなみに現役の網走刑務所は別の近くの場所にある。
北海道、全体的に飯が本当に美味しかった。特に高くもない宿の夕食ですごい刺し身が出てくるとかなりニッコリしてしまう。
一方で交通が不便で、観光スポットが互いに離れまくっているので、どうしても移動時間は長くなってしまいがち。のんびりしたいなら逆にいいかもしれない。あとやはり冬は街歩きには向かない。レンタカーも慣れてないと危ないので自力での移動はきびしい。
四国 (3月)
1日目は高松で栗林公園や屋島の四国村などでぶらぶら。屋島は実は今は島ではない(その時知った)。
ソテツが生えてるとつい南国を感じてしまうが、九州四国辺りだと普通によくあるんだよな。
2日目はなるとで渦潮を見て、山道をドライブしていた。あまりに山道を走りまくった結果自分以外の4人中3人が酔う結果に。
3日目は祖谷のかずら橋と、近くのフォレストアドベンチャーに行った。 かずら橋。実は19年に行こうとして込みまくっててやめたののリベンジでもある。
乗っていた車はCX-8。SUVだけあってかなり視線が高い。ディーゼル仕様だったので燃料費も安い。
伊豆(6月)
家の近くだけど行ったことない場所普通にあるな思って行ってみた。
浄蓮の滝。このあと南アジア系の人が滝壺に入ってたwまあ禁止はされていないが
三島。水の都と銘打つだけあって市内の色んな所に小川が流れており、こんな光景もある。富士山からの湧き水が三島辺りで湧き出すポイントがあるらしい。
秩父(6月)
anyca というカーシェアサービスがあり、なんかあらゆる車をレンタカーに毛が生えたぐらいの値段で乗れるっぽいので、早速使って1泊2日にふさわしいぐらいの場所に行くことにした。結果が秩父。
サイドミラーから見える特徴的な後輪付近の出っ張り。筋肉質な動物を思わせる感じでかっこヨ。これ見て分かる通り左ハンドルで、どんなもんかなと思ったけど別に対して変わらない(少し右車線の確認がしづらい)
箱根(6月)
これも、かなり家の近くだけど行ったことなかったので。ゆるキャン見て、キャンプがやりてえって思ってキャンプ場に申し込んだんだけど、キャンプ器具持ってなくて結局普通にコテージに泊まった。
箱根(7月)
またも被った。しかもこっちは最悪でちょうど梅雨の時期に差し掛かって山の関係で霧も出まくって宿から出られなかった。しまいには大雨で土砂崩れ危険あるので返金するからチェックアウト早めていいよと言われる始末。まあ天気悪くてやることなかったので渡りに船ではあったが。
施設はairbnb のコテージで、家ではボドゲなどをしていた。
浜松(8月)
静岡県民向け割引があり、タダみたいな値段で宿が取れそうだったので。2泊3日で、最初は浜松をぶらぶら。
http://www.ritsumei.ac.jp/~yamai/9kisei/matsuo.pdf
)
この日は浜名湖を自転車で一周。レンタサイクルやさんに行ったらママチャリしかないよと言われ絶望。でも結局走った。結果として相当疲れたし、西岸の方は湖も見れずただママチャリ漕いでる人になってしまうので、一周にこだわるのはおすすめしない。
3日目は車を借りて秋葉山本宮とか山の方をぶらぶら。
あとpublic_sateの実家の餃子やに行ってきた。おいしかった
群馬(8月)
どっか行こうぜとなったので。7人も車に乗った。
一人の方が写真撮りがちであまり写真残ってないが、宿でダラダラしたり近場に行ったりしていた。あと旅行中OSS活動してるやつがいた(これで近しい人なら誰だか分かりそうだが…)
榛名湖の麓でゴーカートもしていた。スピード狂なので(え?)満足
富士吉田→甲府→北杜→伊那→飯田(10月)
ホテルでworkationしながら。
日本的なもの(富士山と京都風の塔)を同時に取ることができることで有名な場所。実際は戦没者慰霊塔みたい。
富士吉田ではビジネスホテルに泊まりながら1週間ぐらいいた。毎日サウナにはいれて幸せ
清里は1日だけ。牧場に行ったり、珍しく美術館(シルクロード美術館)に行ったりした。あと道の駅の駐車場で隣の車にこすって怒られた(当然怒られただけでは済まず、警察を呼ばれた(別になんか逃げようとしたとかではなく、事故があったら警察呼ぶのはデフォ))
あとは伊那の方のビジネスホテルに泊まりつつ、週末に飯田や静岡を通って帰宅。
山梨と長野、いい場所だったがやはり自分は海沿いの方が好みらしい。山に囲まれてると飽きてくる。
東京(10月)
自分の車に乗りたいという酔狂な人(誰だか当ててみよう!)がいたので湾岸の方をドライブしていた。 富津岬の謎のオブジェ。風が強くて雨若干降ってたのですごい濡れた
宮城(11月)
そういやまともに宮城で時間使ったことないなと思ったので。松島近くの大江戸温泉物語に泊まった。
割と近くの猫がたくさんいるらしい田代島に行ってみた。 本当は釣りとかしたかったけどレンタルできそうなところが島内にないっぽくやめた。
あとは蔵王キツネ村!
あと蔵王の御釜が見たかったんだけどものすごい風と霧が出ていて何も見えなかったあ。
九州/中国(12月)
この後別府に行き合流。普通に地獄めぐりなどをした。4年ぐらい前にも来たことがあって、当たり前だけどほとんど同じだった。そのうちひとつでマッチを使って湯気を起こす実験も同じようにやってて、変わらないこともあるんだなって思った。
宿では桃鉄(5年でやることね~つってたら終盤でかなり高いカードを引いて複製しまくって売ったら勝った)をやったり流行りのAmong usやったりした。
別府、飯がうまくて経済的でかなり良かった。まあ運転するから酒を飲まなかったのも多少はあると思うがそれでも。
あと山が結構変な形してて、関東からするとちょっと異国な感じ。運転しながらなので撮ってないけど。
この後一部解散して北九州・山口を通って広島へ
秋芳洞。これほど内部がデカい鍾乳洞は初めてかもしれない。百枚皿で、この手のネーミングにしては割と誇張も矮小もしてなさそう
冬で雪降ってて人少なかったのもあると思うけど泊まった萩はかなり静かで人気をあまり感じなかった。その分?城下町は保存されてる。
地味に年越しを家以外の場所で行うのは初めてだった。正月に家でやりたいことあんまりないしまとまった休みがあるので悪くないなという気持ちに。
最後に名古屋に1泊だけ寄って友達と会った。特にやること決めてなかったけど、名古屋城に行ったり、ゴーカートに乗ったりした。
2020年ごろにやっていたゲーム
ある程度時間を使ったものついてはなるべく記録を残すシリーズ2
こっちは同人ゲームも含む(まあゲームはある程度時間使うので)(というか全部インディーゲーではあるな)
ネタバレを積極的にするつもりも厳密に回避するつもりもないです。
3rd eye
東方の二次ホラーゲー。いやほんとうにホラーゲーは苦手なタチ(小学生の頃バイオハザードのプレイ動画を見て夢の中で出まくって以来)なのだけれど、まあ今は大丈夫かもだしたまには…?と思いやってみた。
514のサードアイを使うとちょっと普通じゃないものが見えるようになり、その能力を使ってアイテムなどを見つけちょっとした謎解きをしてゲームを進めていく。分量としてはたぶん1週1, 2時間。
絵とこいしのキャラが本当によくて、身勝手でところどころ残酷とも言えるほど無邪気な子供らしさが個人的にはイメージに合ってた。
ストーリーは(もし敢えて何らかの流れを見出すなら)子供の社会性獲得の話なんだけど、最初こいしのキャラクター性に合ってそうな分岐を選んだら全部true endとは逆側で、あ~いい話だな~と思ってたらストーリーが一部スキップされすぐに終わってしまいあれ?となってた。
ゲームとしては楽しめたけどホラー要素は普通に苦手でびっくりさせる演出で家で声出してしまったし、できれば今書いてるついでにまた開いて雰囲気を確かめたいんだけど気乗りしない。
ムラサキ
シューティングゲームと連鎖パズルを組み合わせた感じのフリゲー。いりす症候群の作者が作ってると言うと分かりやすいかもしれない。
最初ゲーム性に慣れるまでなんじゃこりゃって思った記憶がある(STGになれてると却って全部避けようとしていけない)が、ちゃんと連鎖で消すようコツを掴むとクリアまではすんなり行ける。割と似た操作性のゲームを思いつかない、不思議な感じ。EXステージ的なのが2種類あり、これはある程度根気がいる(アクションゲームが得意でないなら)。
ストーリーはもっと不思議な感じで、キャラクターのセリフはかなりテンポのいい掛け合い(受け言葉と買い言葉)のようなノリでほとんど意味が分からず(こいついつもその手のゲーム好んでるな)、キャラクター説明も全然ないんだけど、ゲームを進めていくと少しずつ情報がアンロックされていき、最後にはおぼろげながらキャラ設定やストーリーの目的が分かってくる、というつくりになっている。これもかなり不思議な感じ。できるなら最初の設定を知らなかった状態に戻ってまたやりたい。
BGMもかなりよくて、一時期ずっと掛けてた(サントラは販売)。感傷飛翔が一番好き
ムラサキ 劔
ムラサキの続編。
ゲーム性はほとんど同じ、若干イライラ要素は減ってる。ストーリーの明かされ方も同じだけど、こちらはキャラクターが共通で(自然に解釈するなら)続編なので、マジで何も設定が分からない状態からは始まらない、残念ながら。
3面のキャラが不気味なのと最終面のバッドエンドがグロ要素あって一時期放置していた(小学生か?)
Return of the Obra Dinn
sugimって人に教えてもらった。その前からタイトルとゲームの大まかな内容は聞いたことがあった。
乗員が全員死んで見つかった船・オブラディン号に乗り込み、死体を見つけるとその人が死んだシーンの過去へ飛んで周囲を探索できる機能のある時計を使って、(最初には集合だけ分かっていて対応は分かっていない)各乗員の名前・役職・顔を一致させる推理ゲーム。
一通りシーンを見ても全然解けるようには見えないんだけど、自明なところを埋めつつかなり細かいところまで観察すると実はちゃんと解けるようになっている感じ。面白かった。でも若干3D酔いするかも。あとこれも若干グロ要素あってそのシーン見に行くのは気乗りしなかった。(小学生)
Frostpunk
sakuって人に教えてもらった。
北極に逃げた人類の数百人規模の一団が石炭・鉄・木を集めてでかい石炭ストーブ動かして暖を取りつつ寒波を乗り越えよう的な感じ。マップ中にいろんな資源があり、限られた資源で資源回収施設を作る・寒波に備える設備を作ったりする。
効率のいい拡大再生産をすることになるのは割とよくあるシミュレーションゲームに近いけど、設定上ミスると人が死ぬシビアなゲーム感になってる。相当やり直した。
一人ゲーで進行やマップにランダム性があったりはしないので、何度も繰り返し遊ぶ感じではないのが残念なところ(まあその分プレイ時間の上限が見積もれて安心(Civくん…))。
Journey
たまたまZUNが出るっぽくて見てた indie game expo で紹介されてたので買ってみた。
文字での説明は一切なく、かなり広い遺跡みたいなところを探索しながら進んでいくゲーム。特に目的はないけれど、進むべきルートは一応一本道になってて、全部終えると輪廻転生。
ゲーム中で自分と似たキャラクターが出てきて、世界の中を案内してくれている…かと思いきや、実はオンラインで別のプレイヤーとマッチングしてて、一緒に行動したりできるというものだった(普通に1週終えるまで気づかなかった)。これもチャットなどは一切ない。どうするか完全に自由。
文明崩壊後の砂漠に埋もれた廃墟みたいな世界がかなりいい感じの雰囲気で、ウロウロしてるだけで楽しい。
秘封フラグメント
博麗電脳試遊会でやってみて、よさそうだったので買ってみた。
蓮台野夜行の出来事を再現するルートをたどるべく分岐をたどっていくノベルゲームなのだけれど、選択肢を選ぶのではなく、特に何もしなかったときのパッシブルートと、今まで見たセリフ集から特定の単語を切り出して(蓮子に言わせる内容に相当)別の分岐に乗せていくことで違う結末に進んでいく。
分岐には言葉を切り出すだけじゃなくいろんなタイミングを使うなどの普通使わない部分をゲームのインターフェースとしてガンガン使ってくるので、はえ~こういうのもアリなんかという気分になる。かなりよかった。
雛ちゃんのリポート万歳
昔ニコニコ動画とかで音MAD作者として活動してたいすぃって人が最近ゲーム作ってるぽかったので思わず買ってみた。
雑なインタビューにひらがな3文字で答える。下品なワード入れたりするとギャグみたいな展開になったりする。
(チャー研MAD作者が急に真面目なゲーム作ってたらそれはそれで興味あるけど) 製作者の顔が見える感じでよかった。
諏訪子の弾幕ぴょんぴょん大散策
開けてない同人ゲームを10年経ってから開けた。(中学生の頃買った同人ゲームで開けてないのがあったのだが、これで全部開けたはず。思えば長かった…(泣))
3D(2D+ジャンプで高さ)弾幕シューティングゲーム。斜め上からのビューなのではじめのうちは奥行き認識を間違えまくって頭が壊れる。慣れると意外と避けられて人間の頭すげ~となる。
Lunaticとかはマゾゲーっぽいけど、Normalまでならアクションが苦手でも得意でもないなら適度に上達を感じて適度なタイミングで終えられるレベル感でよかった。
2020年ごろに読んだ本
久しぶりにブログでも書いてしまおうかな。人生の備忘録的な感じで。 たぶん本以外にもいくつかやります。
Twitterは文字数のことを気にして自由に書けないのと、あと別にそこまで人目に積極的に見せたいわけでもないのでこちらに。
読んだ本の全部ではないかもしれない(特に、漫画・同人誌・技術書は対象外)
テルを見抜け! ライブポーカーの勘所
そういえば今年ポーカーやってましたねえ!1年あっという間だった気もしてたけど振り返ってみると意外と長かったような気もする。
この本は特にNo-limit Hold'emのポーカーで仕草や表情から相手のハンドを予測する方法について場合ごとにいろいろ説明した本で、ライブポーカーで相手が初心者ならまあ使える機会はありそうだなとは思ったけど、それよりも自分がテルを出さないように意識すべき点として使ったほうがいろいろと有意義だなと思った。無意識の独り言もあるのに目線や表情なら尚更。
Applications of No-Limit Hold'em: A Guide to Understanding Theoretically Sound Poker
ポーカー教本の中でもかなり有名で評判のいい本で、いくつか読んできた中でも明らかにこの本(と同じ著者が書いた次の本)が内容がしっかりしてると感じた。あいまいな感じの本だとどう立ち回るかというのは具体例をいくつか紹介してそれでお気持ちを伝えるようなものが多いのだけれど、この本はどれぐらいの確率でfoldすると相手のEVがどうなるか?に基づいて実際に計算することでPreflopのチャートから作っていて理解を積み上げていくことができる。Postflopについても、完全にPolarizedされたレンジの場合リバーまでにオールインになるような同じ割合のベットサイズを選ぶのが最適という事実からはじまり、各ストリートでのブラフとバリューの量の比について強調しつつ各ケースの解説がされてる。
No-Limit Hold ’em for Advanced Players: Emphasis on Tough Games
同じ著者で、こっちのほうが新しい。ベットする理由をブラフとバリューに分けるのは正確ではなく、「勝ったとき手にするポットを大きくする」「相手のEquityを殺す」という二つの目的から見たほうがいいことに触れつつ、上の本よりかは実践的にいろんなケースを考察している。あと本の中でPokerSnowieやPIOSolverを援用して、foldさせるとかで即座に得られるEVでは評価できないだいぶ込み入ったケースで説得力のある議論ができるようになってる。
ポーカーエリートの「公然の秘密」 頻度ベース戦略
内容的には上2冊より簡単だけど、こちらは日本語なのでとっつきやすい。ベットやコールの頻度を適正な程度にしておかないとどこかで破綻するので、それを念頭に置きつつフロップごとに適切に振舞いましょう。
エド・ミラーのエクスプロイトポーカー プレイヤーをプレイする
買ったんだけど友達に渡したままコロナになりポーカーにも飽きてしまったので読んでなかったそういえば(読んでないじゃん)。
ウォーレン・バフェット 成功の名語録 世界が尊敬する実業家、103の言葉
社で知って、ウォーレンバフェットって偉いらしいので、読んでみた。自己啓発もの読むたびに思うけど、ためになる言葉たちではあるけど読んだだけで実践できる可能性は相当低いよね。考え方自体が超新しいと思った語録もなかったし。
示唆に富む内容を簡潔に語録にする能力はすごいと思った(小並感)。
ヒルビリー・エレジー アメリカの繁栄から取り残された白人たち
これも社で知った。トランプ以降社会分断が~という話をよく聞くようになったので読んでみた。
アメリカの田舎の白人労働者が多く住む地域が産業構造の変化についていけず失業者が大量発生して家庭も治安も終わっていく中で育った著者がエリートになり周りとの社会階層の違いや自分の変化に葛藤したりする体験の話。
単に貧困という程度ではなく結構壮絶で、母子家庭で、母親が数年おきに別の夫と同居するために突然兄弟が増えて転校させられる上に母親がヤク中になって狂気の沙汰になってしまう話が多くてせつない。
ちなみに、本の腰巻には、こういう人達が主にトランプを支持して…のような内容が書いてあり、本の内容が大統領選とかと関係あるのかなと思ったけど全然なく、(自分もそうだが)トランプを当選させるとかの点を除くとたぶん今も注目されてなかったんだろうなと思い、民主主義でできるせめてもの抵抗なのかなと思ったりした。
タタール人の砂漠
これも社で。
漫然と過ごしてたらいつの間にか人生が終わって悲しいねみたいな小説。ちょっと読んだ時点で展開は読めるし話の仔細が面白みにあふれているわけではないけど、時間の恐ろしさが伝わる内容で、自分にも刺さる部分は多かったのでかなり読んでよかった。
まあ、小説なのでここから人生訓みたいなのを引き出そうとするほうが変なのかもしれない。普通に小説として全体に寂寥感があり短くて読みやすいのでおすすめ(?)
世界最強の商人
これも社で。歴史小説テイストの自己啓発本。自分には合わなかったので内容はあまり覚えてない。
どちらかというとあとがきの著者の来歴の方が面白い。家庭崩壊してアル中になって放浪者になり自殺を考えたとき突然図書館に立ち寄って成功哲学読みまくって実際に成功したらしいんだけど、そっちを本にしてくれたほうがよほど読みたい。
銃・病原菌・鉄(上下)
これはまあ、結構有名だったので。
人類史の本で、起こった出来事について学ぶ側面の強い歴史では触れられないことの多い、もっと根本的な点(なぜヨーロッパで文明が発達して世界中に広まったか)を探ってる。大まかな流れとしては、緯度の同じ陸塊が広がっているユーラシアの方が、技術や作物の伝播のしやすさの点でアメリカ大陸より文明の発達に適していて、あと家畜として便利な動物も旧大陸に多かったので旧大陸の方が早くから病原菌まみれになっており、その結果としてヨーロッパがアメリカ先住民を征服しましたという話。本は有史以前の話を中心としてかなりいろんな具体例を検証してる。
https://twitter.com/hogloid/status/1256150885752659968
私は魔境に生きた 終戦も知らずニューギニアの山奥で原始生活十年
これも社で。
終戦後も10年間ニューギニアで隠遁生活していた日本人たちの話で、
- はじめのうちは米軍の食料を危険を冒して盗み出していたのが
- 拠点を掃討され食料も尽きてきて原住民の放棄した開墾地をもとに食料生産を始め
- 生活しているうちに原住民に見つかり、狩りや鉄器の修理で協力していたが
- 現地の官僚になってる原住民づてで街に出て敗戦を聞き日本に帰る
話。当然ながら割と人は死ぬのだが、わりとあっさりしているのと、つらい話以外にも犬を飼い始めてかわョみたいなほのぼのパートもあるので、あんまり気分が暗くなるような感じではなく、サバイバル原始生活として読める。
ローマ人の物語 (14-16) パクス・ロマーナ(上中下)
塩野七生の本が割と好きで、あと古代の本は読んだことなかったので。
読み始めてから気づいたけど、古代ローマを扱った『ローマ人の物語』の全43巻のアウグストゥスの時代を扱った一部分なので、最初は若干知らんがなという部分があった。
徒歩が交通手段の基本だったのにローマに人口が集まったので一軒家には住めなくなって高層建築が立って、いろいろと危険だったので階数を制限したりとか、人生が快適になり娯楽が多くなりすぎて出生率が低下して税制を使った強力な少子化対策をしたりとか、共和制を尊重するそぶりを見せつつ帝政を始めたとか、マジで古代とは全然思えなくてすげ~という気持ちに。
つきあい方の科学:バクテリアから国際関係まで
これも会社で。
囚人のジレンマの条件を満たす報酬の協力-対立関係の下では、再戦率があるしきい値より高ければ怒りを表明できる協力関係(最初協調して、次からは前回の相手の行動のものまね)がいずれ優位になっていくよ、世の中で似た関係はたくさんあるけど、協調関係を育てたいなら再びつきあうよう仕向けるとか、相手が裏切っていないか互いに確認できるようにするとか、付き合う相手の報酬を自分の報酬に含めるとかがあるよ、など。
一度確認した事実の繰り返しが多くて微妙だった。WW1の塹壕戦で同じ顔ぶれが長い間対峙すると敵同士でも協調関係が生まれるとか、国同士が割としょうもないことで応酬しているように見えるのは怒りを表明して一方的に搾取されるのを防ぐためとかの各個のエピソードは若干面白いのがあった。
まああと振り返ってみると滅多に怒りを表明したことってないけどひどい仕打ちを受けたら何らかの方法で仕返ししたほうがいい関係を築けるとあり、うーんとなってしまった。
予想どおりに不合理: 行動経済学が明かす「あなたがそれを選ぶわけ」
これは友達に勧められて。
行動経済学の本で、普通の人の価値判断や行動がいかに不合理になりがちかと、どうやってそれを回避できるかが書いてある。内容はかなり易しい。
アンカリング(恣意的でもいいので一度値段を念頭に置くと関連のあるものの価値まで影響される)・無料になる瞬間価値が連続でなくなること・社会規範にお金を持ち込むと市場規範に置き換わってしまう・所有しているものを高く評価するバイアス・選択肢を失うことを恐れる性質、などなど、いろんな性質が述べられてる。
解夏
これは、あんまり胸を張って言えることではないが、ある東方ボイスドラマの元ネタになっていることを知ってどんな本なのかと思い読んでみた。さだまさしの短編集で、4つの小説から成っている。1つ目の小説のタイトルが本のタイトル。
まああらすじ説明するのも無粋なので回避すると、全体的に、何かトラブルのあった人が、日本のどっか地方に行って、人とのつながりを得てHAPPY ENDという感じの話たち。
さだまさしってシンガーソングライターだと思っていたので小説も書いてんのかと思った。
小泉八雲集
これは、著者のラフカディオ・ハーンに興味があった(これもオタク関係で、マエリベリー・ハーンてキャラのの元ネタとされているから)ので読んでみた。
日本の怪談とか伝説の短編集で、妖怪や超常現象の短い話がメイン。2, 3個読んで寝るといい悪夢見れそう。個人的には結構好き
菊と刀
なんで読んだんだっけ?ずっとamazonの後で買うに入れていて、なんで入れたかは思い出せない。
WW2の頃日本文化について研究してた文化人類学者の書いた本で、(主にアメリカとの比較で)恥とか名誉ドリブンで動く日本人の行動原理が書かれてる。一応今日的にも日本人の特徴とされているところはこの内容をマイルドにしたものなんだろうけど、かなり感覚とはかけ離れてて、昔の人って窮屈そうだな~(小並感)と思った。
時代劇を見たり、歴史に関連する何かを見るとき、こういうことが念頭にあるとわかりやすいかもしれない。今の日本人の分析には、たぶん役に立たなさそう。
科学技術の現代史-システム、リスク、イノベーション
社で見かけたので。WW2以降の科学技術の進歩と国家の関わりについての本で、国家の科学への投資が権威(宇宙開発)や軍事(原子力含む)から競争力維持のイノベーションへと変わっていってITやバイオの新分野が生まれて~という感じの本。
医者が教えるサウナの教科書 ビジネスエリートはなぜ脳と体をサウナでととのえるのか?
サウナにハマっているので。結構眉唾な理論が多い界隈だけど、まあ医者が書いてあるし根拠のありそうなことが書いてある。
サウナのメリットと、効果的な入り方について解説されてて、まあよく入るなら覚えておくといいかも。
イスラームからヨーロッパをみる
なんとなく買った。
最近のヨーロッパとムスリムの対立の話の詰め合わせで、世俗主義をもとにスカーフ禁止を禁止したヨーロッパ諸国の事情だったり、トルコとEUの関係の話だったりいろいろ(雑)。
地続きのヨーロッパ諸国は自国民について文化・民族・理念とかで範囲を決めてあることがあり、移民の同化も共生も失敗してしまい悲しいなあ、という結論だった。現代においては国の境界って地図の塗り分けにすぎないじゃん(恣意的な線引)、国民も血統か生まれと関連付けられるものじゃんと思っていたので、そういう見方もあるのかと思った。
全体的にムスリム側にかなり寄ってる。
世界経済の歴史〔第2版〕―グローバル経済史入門―
なんとなく、知識欲を満たすため。
入門って書いてあったからやさしいのかと思いきや、経済史を学ぶ学部生向けの入門みたいで、マジで大量に参考文献が引かれており、こういう感じで研究テーマ見つけるのかもなと思ったりした。
前半が経済関係の通史で、後半が各論になってる。前半はまあ世界史知ってたらそのおさらいで、後半はさすがに文系学生でも研究者でもないのに読んでもなあという感じで、選ぶ本を間違えた。
面白いなと思ったトピックは貨幣の外生・内生論争の話で、この本によると「物々交換から貨幣が生まれた」と考えるのは誤りで、実際は預金をして得られる手形(銀行券)が貨幣のもとで、したがって「中央銀行が経済と関係なく通貨流通量を変えることはできない」という主張(内生論)が歴史的にも、また経済政策の土台としても正しいというものだった。(本当??だとしたらお金刷りまくるアベノミクスって何だったんだっけという気分に。お金の話は難しいニャンね…)
あとは、今まではなんとなく、どの国も遅かれ早かれ同じような発展をたどるんじゃないの?(なぜなら、貧しい地域は人件費が安く、それを売りにして経済発展ができるはずなので)という原始的な段階論を想像していたけど、資本主義経済が成り立って経済成長が実現されるのは意外と自明のことじゃなくて、なんか条件が色々揃わないといけないらしい。ほえ〜
ウォール街のランダム・ウォーカー<原著第12版> 株式投資の不滅の真理
まあ投資やってるからには心の安全のためにも多少は知識があったほうがいいなと思い評判のいいものを。
全体としてはインデックスファンドをひたすら推すものだけど、過去のバブルの顛末や、株価がどう決まるか(期待成長率・配当額・金利・リスク度合い)からはじまり、テクニカル・ファンダメンタル分析が実際にはそう簡単にはうまくいかないので、低コストなインデックスファンドを買っておきなさいという内容。別にアクティブ運用を否定しているわけではなく、ただ金融商品として買うにはコストが重荷で継続してインデックスファンドに勝てるのはほぼないという主張。(実際末尾の方に自分で銘柄を探すときのポイントが軽く書いてある)
リモートワークの達人
リモートワークになったし、なんか働き方で役に立つアイデアとかないかなと思い読んだ。
どちらかというとリモートワークに対する偏見を取り除く系の内容が多く、まあ個人的には縁薄かった。
余計なミーティングなくせ、働きつつ旅して気分転換できる、必要ならカフェに行って集中、時間じゃなくて仕事内容で評価しろ など。まあ当たり前かなあ。
圧倒的に自由で快適な未来が手に入る! 勝間式ネオ・ライフハック100
ライフハック本。すぐ読めそうだし役に立つ習慣一つでもできればいいなと思い。
精神管理・時間・金系の内容が多く、あんまり不便してなかったのでそこまでかなと思った。(変化を味方につけろ、得意なことで勝負しろ、イライラしたら放置せず解決に努めろ、働きすぎるな、etc...)
家事と運動のパートは普通に役に立った。マジで毎日運動しろ、カフェインと糖分(穀物含む)取りすぎるな、アルコールは(飲んで有意義なことができない人の)時間を奪う、ヘルシオ買えなど。
幻覚剤は役に立つのか
面白そうだと思ったので。
著者が探求した幻覚剤の歴史と実体験についての随筆本。
1−3章は、著者が実際に会ったセラピストや研究者とのやり取りを元にした、40, 50年代に幻覚剤が発明され、60年代に大流行を引き起こし、そして禁止されていったかの随筆。はじめのうちは精神病を体験する薬として、次に意識を拡大する薬として、最後に娯楽目的のカウンターカルチャーの起爆剤として。途中まで、幻覚剤は心理学の大真面目な研究対象で大学を舞台に実験も行われていたが、ティモシー・リアリーという人間が大学での研究では飽き足らないとして神秘主義的体験を広めようと派手なパフォーマンスをした結果世間のバッシングを浴びるようになり幻覚剤自体が禁忌となってしまいましたという流れ。(時系列じゃなくて著者が会った人ごとに話が本で展開されるので読みづらい)
4章は実際のトリップ体験記。これはまあ要約するようなものでもない。
5章は神経科学の点からの、サイケデリック体験の解釈。
仮説でしかないのだが、幻覚剤を使用するとデフォルトモードネットワークと呼ばれる脳の領域がうまく機能しなくなり、代わりに普段繋がれていない脳の領域が繋がりだす。デフォルトモードネットワークは成長の過程で作り上げられた、自我・記憶の形成や脳の他の部分が司る感覚を抑制的に調整する部分で、これが機能しなくなることで普段とは違う知覚が感じられるほか、自我がなくなることで体験がスピリチュアルなものに感じられるらしい。
これはもちろん幻覚剤による体験にすぎないと考える物質主義的解釈も可能なのだが、いわば強力なプラシーボとして、このときの超自我の感覚を反芻したり記憶することで、依存症・鬱病などの治療に役立てようという動きが6章。
(この本は異質かもしれないが) 心理学の話は自分ではどう考えてもたどり着きそうもない見方を教えてくれてなかなか面白い。鬱病の一つに特定の思考に囚われるというのがあるんだけど、それは自我があるべき姿について内省を繰り返すことで形成されるらしく、幻覚剤使わずとも参考になるなあと思った。(そういえば大反省しまくってた人は元気なんですかね…?)
絶対に解けない受験世界史
面白そうだったので。なんか面白おかしい作題ミスを想定してたけど、そういうのはかなり少なく、普通にシラバス外の難問の掲載が多い。
世界史を体系立てて勉強したのはなんやかんやもう7年前だし興味のある部分以外はマジで分からなくなっており難問を楽しめるレベルではなかった。残念。にしても私文世界史ってこんなに細かい内容聞きまくるのかという印象。
著者のtwitter↓
DG-Law/稲田義智 (@nix_in_desertis) | Twitter
おわりに
なんか雑にインターネットの情報を流し読みするよりは本を読んだ方がいいなと思い読むようになった。よかった点は、寝る前にディスプレイを見なくなったことで寝つきがよくなったこと(普段寝る前に読んでる)、目の疲れが軽減されたこと、どうせ読み切らないしな…のような活字への恐怖がほぼなくなったこと、多少読むスピードが速くなったこと(1, 2割だと思うが)、インターネットでは集中力の問題で読もうとも思わないような分量のものも読むようになったこと、純粋に知識欲を満たせたこと、ぐらいかなあ。
悪かった点としては、読みっぱなしだと普通に内容を忘れている(ので多少は自分の中でまとめた方がよくて、そのためこれを書いている(実際年の前半に読んだ本とかはほぼほぼ忘れていた))のと、興味がバラバラすぎて互いに関連がなさすぎるので各個独立したままでまったく専門性になっていないこと(まあ別に専門性を得るために読んでいるわけじゃないのでいいんだが…)、あとは買ったら絶対読むのポリシーは本が予想に反して興味がなくかつ長かったときに苦行と化すのでやめるか買う前に吟味した方がいい、ぐらいかなあ。
Xmas Contest 2018 D: Devilish Dice
最近は公式解説があるから解説記事なんて滅多に書かないんですが、まさかの想定解が全探索の問題に対して綺麗なパターンを見出してしまったので、解法をメモしておきます。
writer,testerは全員全探索して埋め込みです。(じゃっぷるさんは全探索を0.1s/1ケースくらいまで高速化しててプロだった)
— ꑄ꒖ꐇꌅꏂ (@snuke_) December 26, 2018
むしろこっちが解説を聞きたい。
snukeの解法はこちら:
Xmas Contest 2018 - あなたは嘘つきですかと聞かれたら「YES」と答えるブログ
(以下、ネタバレ防止の空行)
初見で、こんなのKが偶数なら1/2で、終わり!と思ったものの、さすがに順位表から怪しい雰囲気を感じ取り、なんとか半分より勝てないか考えてみる。
ようは、ジャンケンのようにNすくみの関係を作れるとうれしい。
15分ぐらいで、以下のような配置を思いついた:
Dice 1: 155555
Dice 2: 222666
Dice 3: 333337
2は1に、3は2に21/36の確率で、1は3に25/36の確率で勝てる。これを一般化し、
- サイコロiの目にはiとM+iのみ書き(Mは十分大きい定数)
- iの増加とともに書かれる小さい数を増やしていく
ことで、N>2なら半分より高い確率で勝てそう!
iを小、i+Mを大と呼ぶことにすると、i+1はiに小v.s.大でしか負けないので、小の増加を無視するなら3/4ぐらい勝てる。N番目と1番目の勝負で小v.s.大の起こる組み合わせを半分以上にしておけば、そこでもやっぱり勝てる。
とりあえず、このパターンのみ考えコンテスト中は実装した。
Nが多くて困ることはない (クソザコサイコロをダミーで作ればよいだけ) ので、サイコロの個数はN以下で自由に決めてよい。
勝てる確率と、1番目のサイコロの小の数を決めたとき、
- 2->1の勝率は、2番目の小の数について単調減少
- 2番目の小の数を増やすと、3->2の勝率は増える
ので、決めた勝率を満たせる範囲でなるべく多く小を入れる。これを繰り返し、N vs. 1が決めた確率を満たすならOK、そうでなければ失敗。
勝率は二分探索してもいいし、制約が小さいので全探索してもよい。
後日、↑のツイートを見て証明を試みたが、失敗。
サイコロiに書いてある値がa,b,...だったとき、i+1に書く数はε,a+ε,b+ε,...だけ考えればいいのだが、サイコロについて、大と小の2種の値だけでよい、ということがどうしても示せず。
直感的には、2種類で大小均等ならi v.s. i+1で3/4ぐらい勝てるのに対し、a種類で均等ならa*(a+1)/(2*a^2)と、勝てる確率が減ることを考えると、わざわざ色んな数を使わなくても…という気がする。誰か分かったら教えてください。
ICPC WF '18
に参加していました。今年は北京大会で、日程は大体4月15日-20日でした。
4/15
朝5時半ぐらいに起きて、羽田に向かう。東工大チームにも会う。
飛行機はよくあるBoeing777、椅子をリクライニングさせるとき後ろに倒れるんじゃなくて座ってる部分が前に伸びるタイプだから後ろを気にせずに済むし前の人に邪魔されることもない。(これはBoeing777のおかげかANAのおかげか知らないけど)
昼ごろついて、ICPC Hostの人にホテルまで送ってもらう。結構渋滞してて時間がかかった。チェックインすると3時ぐらい。
ホテルの部屋はかなり広くて綺麗。なぜかシャワーとトイレがガラス張り。
あまりに腹が減っているので、勝手に外に出て近くの店で肉まんと牛肉を頼む。英語が全く通じず困ったけど指差して注文して数だけは中国語で伝えられた。(まあ二人分で2個のつもりが1人あたり2個になっていたんですが…)
ホテルに戻って、registration をやる。ライブラリとかももう預けないといけない。いろんなギフトが多くて、持つのが大変。
夕食を食べる。ホテルのバイキングだけど結構おいしい。あまり中華料理要素はないけど。ちなみにバイキングはこの後ずっと同じ形式で、出てくるものもあまり変わらないので後半は飽きてきた。
4/16
この日は午前はスポンサーの講義があり、午後は知恵の輪とかイライラ棒とかVRゲームとか伝統文化の遊びとかを体験できるブースで遊んだ。VRスキーがかなりすごくて、すごい勢いで(ゲーム内で)ジャンプしたときは思わず(現実で)尻もち付きそうになった。
終わると3時前には暇になってしまい、しょうがないので1人で勝手に地下鉄に乗って北海公園とか天安門広場とかを歩く。この後もずっとそうだけど、1,2時間程度の暇な時間があらゆるところに挟まってて、とても時間を持て余すことになる。ワルシャワ大会とかは予定が詰まりすぎてたらしいからその反省かもしれないが…
そのまま1人で北京大学に行って、歓迎オーケストラみたいなのを聴く。ただナレーションが英語と中国語を交互に使うので何話してるのかよく分からなかった。
あと、昼ごはんの後では MIT のksunさんを含むチームと話した。うち1人は全くコーディングをしないらしく、多くのコードはksunさんが書くと言ってた。チームも校内予選の2日前に決めたらしい。後で分かったことだがこのチームはIMO金メダル8枚チームで、ここまで偏ることもなかなか珍しい。
4/17
この日は万里の長城に朝早くから向かった。北京から一番近いところで50kmぐらいしか離れてない。
予想以上の急勾配ですぐに喉が乾く。ただ一番きついのは最初で、その後は割とどうにかなる勾配だった。
1時間ぐらい登って、また降りて、あとは色んな建物を物色した。
午後は開会式があったが、本当に普通で特に何も覚えてない。
4/18
この日は朝早くから Dress Rehearsal(要はプラクティス) に向かった。問題はWFの過去問で、ただ不勉強なので普通に知らない問題が出てきた。6問だけど初見で全部通すのは難しい。
午後は北京大学のツアーに行くはずが、これまた連れてって貰うまでの時間が長すぎたので勝手に歩きだしていると、先生(と先生の研究室の学生)に偶然会ったので、案内してもらう。北京大の北の方はだいたい庭園がそのまま残されていてメチャクチャ広いし綺麗。
さらに北には円明園があり、ここでも池を眺めながら屋台料理を食べたり、壊された庭園を見て回った。
4/19
この日はついにコンテストがあり、やっぱり朝早くから起こされる。6:30に起きたが、色んなところで待たされコンテストが始まるのは10時少し前。
始まると、とりあえずABCD担当になる。ABは長いのでCを読む、ある辺について、片側が足りなくなるならその分は流さなきゃいけないのは当たり前なんだけど、それだけでイケるやんと勘違いしそうになる。幸いパソコンが回ってくるまで時間があったので間違いだと気づいた。
Bが解かれてるのでBを読む、まあ面倒なやるだけ。断続的にパソコンを使いつつ、KFの後に通す。
(でも、単語にid振って有向グラフ作ってdfsっぽくやると思ってるけど、それにしてはみんな速すぎると思う、楽な方針あるのかな)
次に解かれてるAを読み、かなりやるだけなので続けてやる。しかし突然謎のコンパイルエラーに悩まされ、全く原因が分からず数分お手上げになってしまう。冷静にとりあえずパソコンを明渡し、単にmaxの型が違うという問題だった(でも、エラーで表示された行数は確かに別の場所だったはずなのだが…)。Hと並行してやって、1WAののち通す。
Iの解法をdegwerから聞く。別に難しくはないのだが、入力の加工だったり反転だったり細かいところが面倒くさい。
Eと並行でかき揚げていく。ペナルティは大体諦めて、割とすぐ出すことにする。配列外参照で2回REした後TLEして、1行読む入力のcinをやめてgetchar()でparseは自分でやることにしたら通った…(そもそも最初はgets()を使っていたのだが、なぜかコンパイルできなかった)
後はCを考え分からず、Jはいくらなんでも大変すぎるので無理で、Gは幾何なので捨てた。Dはdegwerが、Eは藤原が取り組んでたので残りはあんまりやることがなく、コードを渡されてデバッグを少し助けたりした(ただDに関しては変わるスピードが速くてサンプル読み上げぐらいしかしなかった)
Dがなんとか20分前に通り、これでメダルは取れるかなと思った。
残りはEに注力した。EPSを変えて出すとかはダメで、コードを見てみると0除算とかnan系で怪しいのがあったのでそこは指摘した。
成り立つはずのassertを入れるとREになることが分かったのでおかしい箇所の検討はついていた。方程式が正しく解けていれば成り立つはずなのでかなり混乱していて、ラスト2分になりもう今から方程式を解き直す時間は明らかにないので、とりあえずREになりそうなら単にそのケースについて考えるのをやめることにすると、実はそれがちょうど正しいアルゴリズムになっていた(なんか考えになかった方程式の解が実はあって、そういうケースはそもそも答えにならないっぽい?)。めでたしめでたし。
Eが通った歓喜のシーン
2018 ICPC World Finals, Split screen - YouTube
終わった直後は、9割方銀メダルは取れてるだろう、金はさすがにないかなと思っていた。SJTUとNTUの人から何完か訊かれたが、とりあえず秘密にしておいた。弁当の残りを食べて、写真を取ったりした後セレモニー会場に向かう。
今年の Closing Ceremony はYesNoの具合が悪く、同じ表彰をやったり、突然運営の人が独唱を始めたりでユニークだった。いろんな情報から、SJTUとPKUのGが片方でも通ってないなら金っぽく、ほんまか?と内心思ってたが確かにそのとおりで、YesNo上だと一瞬1位になったりした後、無事金メダルが確定した。PKUのGも299って書いてあったから通らないだろうと思ってたが、実はキッチリ通していた、さすが(そもそも296分の提出で通ってたけど)。Asia 1位を逃したが、今年からなんか地域表彰が変わってAsia Pacific 1位の表彰になった(オセアニア1位がもらえなくなったUNSWくん…)。
ディナーはオリンピックスタジアムの近くのでかいホールでやった。あまり他チームとは話さなかったが、Um_nik が NRU HSE のコーチで来てたので、話しかけたりサインをもらったりした。その後はRecruitのHRの人に案内されて后海のバーに行って、浙江大の人たちと話した。うち1人はSnackDownでも会った人で、東方も知ってるみたい(!!!)なので、北京大で今度ZUNが講演することを伝えておいた。
4/20
起きて、食べて、空港でまた食べて、帰った。久しぶりにICPCの今までのイベントのツイートとか記事を漁り、懐かしい気分になった。
GCJ multithread
なんで速くなるの?
- 最近のコンピュータは大抵コアが複数個ついてるので、複数テストケース(=完全に独立に並列で動かせる)なら同時に動かした方が速いため
- 4コア8スレッドでは3~5倍程度の高速化が見込めます(i9やRyzen 7 以降ならもっと…)。一方ノートパソコン用CPUは2コア4スレッドやそれ以下が多いのであまり期待できません。
コンパイルオプション: g++ A.cpp -std=c++11 -pthread
#include <thread> #include <vector> #include <iostream> using namespace std; int Tnum; class Main{ //変数・関数はここで定義 public: void input(){ //標準入力を受け取る } void operator()(){ //問題を解く } void output(){ //出力を行う } }; const int MAX_T=105; Main solver[MAX_T]; int main(){ cin>>Tnum; for(int i=0;i<Tnum;++i){ solver[i].input(); } vector<thread> threads; for(int i=0;i<Tnum;++i){ threads.push_back(thread(ref(solver[i]))); } for(auto& t:threads){ t.join(); } for(int i=0;i<Tnum;++i){ printf("Case #%d: ",i+1); solver[i].output(); } return 0; }
使用例(GCJ 2017 Round3 A問題)
(ちなみにこの問題、時間のかかるケースが2個ぐらいしか入っていないので、あまり速くなりません)
int Tnum; class Main{ public: set<string> done; int len; int solve(string s){ int tot=0; REP(i,len) tot+=s[i]-'0'; if(tot>len) return 1; if(done.count(s)) return 0; done.insert(s); int res=1; string perm; REP(i,len){ REP(t,s[i]-'0') perm+='1'+i; } REP(t,len-tot) perm+='0'; sort(ALL(perm)); do{ res+=solve(perm); }while(next_permutation(ALL(perm))); return res; } string s_in; void input(){ cin>>s_in; } int ans; void operator()(){ len=s_in.size(); ans=solve(s_in); } void output(){ cout<<ans<<endl; } }; const int MAX_T=105; Main solver[MAX_T]; int main(){ cin>>Tnum; for(int i=0;i<Tnum;++i){ solver[i].input(); } vector<thread> threads; for(int i=0;i<Tnum;++i){ threads.pb(thread(ref(solver[i]))); } for(auto& t:threads){ t.join(); } for(int i=0;i<Tnum;++i){ printf("Case #%d: ",i+1); solver[i].output(); } return 0; }
参考:
std::thread::thread - C++入門
免責: GCJやその他コンテストでこれを使用した場合のいかなるトラブルについても責任を持ちません。